ボダナートの旅行記
ボダナートには巨大なストゥーパ(仏塔)があります。
ストゥーパを見て、まず印象的なのは、目があることではないかと思います。この目はすべてを見通す智慧の目を表しています。
そしてその周囲にタルチョと呼ばれるカラフルな旗がたなびいています。
そのストゥ−パの中には過去7仏の中の一人であるカッサパ仏の骨(仏舎利)が埋められていると言われています。
そして、この仏塔には伝説があります。→ネパールの伝説
カトマンズのタメルの仏教書の本屋に行きますとボダナートに関する本が売っていますが、その本には、英語ですが、ボダナートのストゥーパの起源から、未来の予言までいろいろ書かれています。
そして、ボダナート周辺では仏像やタンカ(仏画)や装飾品や指輪などのアクセサリーを売っている店がたくさんあります。
周辺には、チベット仏教のお寺もたくさんあるので、赤い僧衣を着たチベット僧がたくさんいます。
チベット人もたくさん見かけます。
大きなストゥーパ(仏塔)の周囲には、たくさんのマニ車があって、人々は仏塔の周囲を、そのマニ車を回しながら右回りに歩いています。
マニ車というのは、チベットのお経が中に入っていて、チベット仏教ではそれを一回、回すと、そのお経を唱えたことになると言われています。
ストゥーパに上ることもできるので夕方に上ってみました。
ちょっと暗くなっていましたが、とてもリラックスした気分になり、ストゥーパの周りをたくさんの人が回っているのですが、その景見ながら癒されているという感じでした。
日本では味わうことのできない経験だと思います。人生観が変わるという感じでしょうか?
チベット人は輪廻転生を信じています。
そして信仰心のあるほとんどの方々は、今生あるいは、未来の生において解脱や悟りを得ることによって、六道輪廻から脱却することを目的として修行をしているのです。
六道輪廻とは以下の6つの世界をぐるぐる輪廻転生し続けることです。
※輪廻とは仏教用語です。サムサーラまたはサンサーラとも言います。サンスクリット語で????? sa?s?ra、パーリ語でもsamsaraです。
天道・・・天人が住む世界、寿命は非常に長く、楽だけの世界であり、享楽のうちに生涯を過ごす世界のこと
修羅道・・・阿修羅の世界であり、いつも戦ったり、争ったりしている世界と言われています。
日本語のウィキペディアでは修羅道、人間道の順番ですが、英語のウィキペディアだと修羅道、人間道の順番となっています。
そして、阿修羅のことは、デーモンとかデミゴッド(半神半人)と書かれおり、半分神であるならば、確かに人間より上の生命体ですね。
人間道・・・四苦八苦に悩まされる苦しみの大きい世界。 苦しみが続くばかりではなく楽しみもあるとされる。唯一自力で仏教に出会える世界であり、解脱することができる世界。・・・wikipediaより
日本に生まれた場合、苦しみの大きい世界とは感じないかもしれませんが、地球全体で考えた場合、例えばアフリカの一部の地域では飢えで死ぬような人もたくさんいます。
NPO法人国連WFP協会HP
「世界では、5秒に1人の子どもが飢えに関連する病気で命を落としています。」
「飢えと貧困によって、世界では毎日2万5000人の人々がなくなっています。」と記述あり。
http://crd.ndl.go.jp/reference/modules/d3ndlcrdentry/index.php?page=ref_view&id=1000048346
その人々にとっては、この人間の世界は苦しいと感じざるを得ないでしょう。戦争や紛争がある地域に住んでいる人も同じように苦しいと思います。
天界だと楽しみが多すぎて、その楽しみに溺れてしまい、仏教に出会ったとしてもあまり修行することなく、例え長寿命でも、楽しみに没入するによって、いつの間にか時間が過ぎてしまい一生を教えていまう恐れがあり、、地獄だと痛めつけられて、修行どころではないという環境になるので、人間が一番修行しやすいとチベット仏教では言われているようです。
そして人間の体を得ること自体が非常にまれなことだと言われています。
畜生道・・・動物の世界、つまり、使役されたりして、自力で仏の教えを得ることの出来ない状態で救いの少ない世界
ペットもここに入りますね。
餓鬼道・・・餓鬼の世界
餓鬼についてですが、腹が膨れた鬼のような姿の絵がよくありますね、食べ物を口に入れようとすると燃えてしまったり、餓えと渇きが大変あるにも関わらず、ほとんど何も得ることができないと言われている世界です。
餓鬼の絵(閲覧注意)
地獄道
常に苦しみを経験しなければならない世界
つまりチベット人や仏教を信仰している方々は次の生で幸福な生を得るために、今の生で、良い行いをしたり、修行しているのです。
日本では、一般の人は、仕事の忙しさや毎日の出来事に翻弄されながら、日常の生活を普通に送っていて、いつの間にか歳をとったり、病気になったりして、気が付いた時には死ぬことになるのだと思います。
日本国内だけで普通に生きていると、そんな価値観に出会うことは、ちょっと難しいかもしれません。
そんなことを考えてしまうような場所がボダナートかなと思います。
人間は人間に生まれ変わるというわけでもないという興味深いニュースを見つけましたので、ここにご紹介しておきたいと思います。
この場合は動物が人間に生まれ変わっているということですが、逆もありそうですね。
2歳の娘が、独身時代に飼っていたペットだったと言いだした
https://www.yomiuri.co.jp/komachiplus/hnews/20170607-OYT8T50136.html
「ゆうちゃんねえ、昔『もふぞう(仮名)』だったの。そして、ゆうちゃんになったの」
「カリカリの餌、美味しくなかったわあ」
「もふこ(もふぞうと同時期に飼っていたペット)は可愛かったけど、怖かった。あまり一緒に遊ばなかった」